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神社の建物の名称には意味がある
神社を訪れると、鳥居をくぐり、参道を進み、さまざまな建物が目に入ってきます。
でも、「これって何て名前の建物?」「どんな意味があるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
私たちは普段、漠然と「神社に行く」と言いますが、実際には神社は複数の建物が集まって構成されている宗教施設です。
しかも、それぞれの建物には明確な名称と役割があり、それを知ることで参拝の意味がグッと深まります。
この記事では、神社にある主な建物の名称を中心に、それぞれの役割や配置の意味について丁寧に解説していきます。
本殿・拝殿・幣殿の違いと役割を知る
神社建築の中心をなす3つの建物、それが**本殿・拝殿・幣殿(へいでん)**です。
これらの名称と意味を押さえておくだけでも、参拝に対する理解が大きく変わります。
本殿(ほんでん)
本殿は、神社の最も奥に位置し、御祭神(祀られている神様)が鎮座する場所です。
つまり、ここが神社の中心であり、神様の“住まい”にあたります。
多くの場合、一般の参拝者が本殿に立ち入ることはありません。
神職のみが儀式の際などに入る神聖な空間で、構造も他の建物に比べて荘厳に作られています。
拝殿(はいでん)
拝殿は、参拝者が神様に手を合わせるための建物です。
本殿の手前に建てられており、実際に私たちが参拝するのはこの拝殿です。
拝殿は比較的開放的な構造になっており、神前式や神事、初詣などの場としても使われます。
幣殿(へいでん)
幣殿は、本殿と拝殿の間にある建物で、神前に供え物(幣帛)を捧げる場所です。
幣殿があることで、本殿と拝殿が回廊のように繋がっているような構造になり、神事の導線が整います。
神社によっては幣殿が存在せず、本殿と拝殿が一体化している場合もあります(これを「権殿造」や「合殿造」と呼ぶことも)。
社務所・神楽殿・摂社・末社の名称と役割
神社にある建物は、本殿・拝殿だけではありません。参拝の裏側で神職が働いていたり、神事を演じるための建物も存在します。
社務所(しゃむしょ)
社務所は、神職が日常業務や神事の準備を行うための事務所的な建物です。
お守りや御朱印を受け取れる場所もこの社務所に併設されていることが多く、参拝者にとってもなじみ深い場所です。
御祈祷の受付や結婚式の手配、各種祭事の管理など、神社運営の中枢機能を担っています。
神楽殿(かぐらでん)
神楽殿は、神楽(かぐら)と呼ばれる舞を奉納するための建物です。
神楽とは、音楽と舞を通じて神様に感謝や祈りを伝える日本の伝統儀式。
神楽殿は舞台構造になっていることが多く、神前での演奏や巫女の舞が行われる神聖な場でもあります。
摂社・末社(せっしゃ・まっしゃ)
摂社・末社は、本殿に祀られている神様と縁のある別の神々を祀る小さな社殿です。
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摂社:主祭神と特に深い関係のある神様
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末社:それ以外の関係する神様
これらの社は、本殿の周囲や境内の一角に建てられていることが多く、あまり目立たない存在ですが、由緒ある神様が祀られていることも少なくありません。
その他にもある神社の建物の名称と役割
神社の規模や地域によって、以下のような建物が設けられていることもあります。
参集殿(さんしゅうでん)
参集殿は、祭事の参加者や参拝客が集まる待合所的な建物です。
神前式や七五三などの行事前にここで着替えや待機をすることが多く、神社によっては控室や会議室としても使われています。
手水舎(ちょうずや/てみずしゃ)
参拝前に手と口を清めるための建物で、境内の入り口近くに設置されています。
神様に会う前に心身を清めるという、日本ならではの礼儀の象徴です。
神社の建物配置に込められた意味
神社の建物は、ただ適当に配置されているわけではありません。
多くの神社では、参道の延長線上に鳥居→拝殿→本殿という直線的な配置が基本となっています。
この構造は、神様のいる場所が一番奥にあり、参拝者が段階を踏んで近づいていくという神道的思想を表しています。
神と人との「距離感」を意識した構造
神道では、神と人との間に一定の距離を保つことが礼儀とされています。
そのため、拝殿が神様との“適切な距離”を保つ役割を果たしており、神社の建築そのものが「心の準備」を促す仕掛けとなっているのです。
建物の名称を知れば、参拝がもっと深くなる
神社にある建物の名称や役割を知ると、参拝の中で「どこで何をしているのか」が明確になります。
例えば:
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手水舎で手を清める → 拝殿で手を合わせる
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社務所で御朱印をいただく
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神楽殿で神事を見守る
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摂社にも手を合わせる
このように、単に「行ってお参りする」だけでなく、神社全体が意味ある空間として体験できるようになります。
まとめ:神社の建物の名称を知れば、祈りがもっと丁寧になる
「神社の建物の名称」とひとことで言っても、その中には本殿・拝殿・幣殿・神楽殿・社務所・摂社・末社など、さまざまな建築と意味が詰まっています。
✅ 神様が鎮座するのは本殿
✅ 私たちが祈るのは拝殿
✅ 神事が行われるのは神楽殿や幣殿
✅ 神社を支えるのは社務所や摂社たち
これらを知った上で神社に足を運ぶと、自然と背筋が伸び、手を合わせる気持ちにも深みが生まれます。
次の参拝では、ぜひ「建物の名前」にも目を向けてみてください。
そこには神様との距離を縮める、静かな物語が待っています。

